ふわっと甘く、見た目もかわいらしいドーナツは、大人にも子どもにも大人気のおやつです。ミスタードーナツやコンビニ、専門店、さらには海外のチェーンまで、私たちの身近に溢れているドーナツですが、よく考えると「なぜ真ん中に穴があるの?」「いつからドーナツってあるの?」といった素朴な疑問が浮かびませんか?この記事では、そんなドーナツにまつわる面白い雑学をたっぷりご紹介します。読むだけでドーナツの魅力がぐっと深まり、次に食べるときにはきっと話のネタにしたくなること間違いなしです。
ドーナツに穴があるのはなぜ?驚きの理由とは
ドーナツの特徴といえば、やはり真ん中に開いた穴。この「穴」には、実は実用的な理由があるのです。昔のドーナツは油で揚げる際、真ん中までしっかり火が通らず生焼けになってしまうことがよくありました。そこで考えられたのが、中心部分を取り除いてしまうという発想です。
穴を開けることで熱が均等に入りやすくなり、全体がムラなく揚がるようになったのです。また、調理時間の短縮や食べやすさもアップし、ドーナツの定番の形として定着しました。今ではその穴も「かわいさ」や「シンボル」として、ドーナツの魅力の一部になっています。
ドーナツの起源はオランダにあった?アメリカで花開いたスイーツ文化
ドーナツのルーツは意外にもオランダにあります。オランダ移民たちが17世紀頃に「オリークック(油で揚げたお菓子)」という揚げパンのようなお菓子をアメリカに持ち込みました。それがやがてアメリカで進化し、現在のドーナツの形になったと言われています。
そして、ドーナツという名称が広まり、一般化したのは19世紀後半。アメリカでは警察官の夜勤のお供としても人気が出たことから、「ポリスといえばドーナツ」というイメージが生まれたのもこの時期です。
ドーナツには「穴なし」もある?実は穴は後付け文化だった
ドーナツといえば穴が開いているものと思われがちですが、実は「穴なしドーナツ」も立派なドーナツなのです。ベニエやボンボローニ、ベルリーナーなど、ヨーロッパ各国のドーナツ文化には穴がないものが多く存在します。
これらは中にクリームやジャムがたっぷり詰められたタイプで、見た目は丸くてもれっきとしたドーナツです。日本でもクリーム入りやチョココーティングされた穴なしドーナツが市販されており、バリエーションの豊かさも魅力のひとつです。
日本にドーナツが伝わったのは意外と遅かった?昭和の定番おやつの変遷
日本に本格的にドーナツ文化が根づいたのは昭和に入ってからのことです。特に1970年代に「ミスタードーナツ」が進出してから、ドーナツは身近なおやつとして一般家庭に浸透しました。それ以前はアメリカ軍の影響や喫茶店文化の中で登場する程度の存在でした。
当時は「洋風のおしゃれなお菓子」として、子どもたちの憧れのスイーツでした。給食の献立に登場したこともあり、ノスタルジーを感じる人も多いのではないでしょうか。
ドーナツの日が存在するって本当?「ナショナルドーナツデー」とは
実はアメリカでは「ナショナルドーナツデー」という記念日が存在します。毎年6月の第1金曜日がその日で、これは第一次世界大戦中に戦地で兵士たちにドーナツを提供した女性たち(通称ドーナット・ガールズ)を称える日として制定されました。
現在ではこの日、多くのドーナツショップで無料配布や割引キャンペーンが行われるなど、お祭りのように楽しまれています。ドーナツが社会的な背景とともに根づいていることがわかる興味深いエピソードです。
ドーナツと宇宙の関係?宇宙飛行士にも愛されたドーナツ形状
宇宙開発の分野でも、ドーナツはちょっとした話題になったことがあります。かつてNASAが宇宙船の居住空間を設計する際、効率の良い構造として「ドーナツ型スペースステーション」が検討されたのです。
このドーナツ形状は、重力を人工的に再現しやすいことや、内部の圧力を安定させやすいといった利点があるため、SF映画やアニメの中でもたびたび登場します。ドーナツの形は実はとても理にかなったフォルムなのです。
ドーナツは世界中で独自進化?各国の変わり種ドーナツ事情
ドーナツはアメリカ発祥と思われがちですが、世界中で独自の進化を遂げたバリエーションがあります。例えば、イタリアの「ボンボローニ」はふわふわの生地にカスタードクリームがたっぷり入り、揚げたてを食べるのが主流です。
インドにはスパイスが効いた「バダ」という豆を使った塩味のドーナツ、イスラエルではハヌカ祭りに食べられる「スフガニヤ」など、甘いだけでなく、しょっぱいドーナツも世界には多数存在します。日本でも抹茶、きなこ、さつまいもなど和風ドーナツが登場しており、各国でローカライズされながら親しまれているのがドーナツの面白さです。
実はヘルシー志向?焼きドーナツやグルテンフリードーナツが話題に
ドーナツといえば「高カロリー」「甘すぎる」といったイメージもありますが、近年ではヘルシー志向のドーナツが人気を集めています。揚げずに焼いて仕上げる「焼きドーナツ」や、小麦粉を使わない「グルテンフリードーナツ」など、健康を意識した商品が次々と登場しています。
特にダイエット中でも罪悪感が少ないということで、女性を中心に支持を集めており、おしゃれなカフェなどでも提供されています。栄養バランスや食感の工夫によって、進化し続けるドーナツの世界は実に奥深いものです。
まとめ ドーナツに関する面白い雑学で見える奥深いスイーツの世界
ドーナツに関する面白い雑学を通して、その形の理由から世界各国での進化まで、多くの新しい発見があったのではないでしょうか?私たちが当たり前のように手にしているドーナツは、実は長い歴史や工夫、文化的な背景に彩られたスイーツなのです。
甘いだけでは終わらない、知れば知るほど面白くなるドーナツの雑学。次にドーナツを口にする時は、その穴の意味や世界のバリエーションを思い出しながら、一口ずつじっくり味わってみてください。