ふんわりとした食感と、見た目にも可愛らしい格子模様で人気の「ワッフル」。朝食やおやつとして親しまれているこのスイーツには、実は意外と知られていない歴史や豆知識がたくさんあります。今回は、そんなワッフルに関する面白い雑学をたっぷりご紹介します。いつものティータイムがもっと楽しくなるかもしれませんよ。
ぜひこの記事を通して、ワッフルの奥深い世界に触れてみてください。
ワッフルの発祥はベルギーだけじゃなかった?
ワッフルというと、真っ先に思い浮かぶのは「ベルギーワッフル」ですが、実はワッフルの歴史はもっと古く、発祥の地も複数あるという説があります。
中世ヨーロッパでは、すでにワッフルに似た食べ物が存在していました。特にフランスやドイツでも、鉄の型を使ってパンケーキのような生地を焼く文化があり、これが現在のワッフルの原型になったと考えられています。
「ワッフル」という名前自体は、オランダ語の「wafel(ワーフェル)」に由来しており、「蜂の巣」を意味するラテン語の「favo」と関連があるともいわれています。
ベルギーワッフルとアメリカンワッフルの違い
「ワッフル」と一言で言っても、実は種類がたくさんあります。中でも代表的なのが「ベルギーワッフル」と「アメリカンワッフル」です。
ベルギーワッフルは、外側がカリッと、中がふわふわ。酵母を使って発酵させた生地で作られるため、独特の軽さと風味があります。四角い格子模様が深く、トッピングがよく馴染むのも特徴です。
一方、アメリカンワッフルはベーキングパウダーで膨らませるタイプ。ベルギーワッフルよりもやや薄く、焼き上がりはさっくりしています。朝食としてベーコンや卵と一緒に食べられることが多いです。
ワッフル専用のアイロンが登場したのは19世紀
現在のような美しい格子模様を生み出す「ワッフルアイロン」が登場したのは19世紀初頭のアメリカです。もともとは鋳鉄製で、火にかけて両面から焼くというスタイルでした。
ワッフルの人気が高まるにつれ、電気式のワッフルメーカーが登場し、家庭でも手軽に作れるようになりました。今では、タイマーや温度調節機能が付いた高機能モデルも登場しています。
ちなみに、ワッフルメーカーのパターン(模様)は国によって異なることがあり、ベルギーでは格子が深く、アメリカでは浅めという傾向があります。
ワッフルが国際的にブームになったきっかけ
ワッフルが世界的に有名になったのは、1964年のニューヨーク万国博覧会がきっかけとされています。このイベントで、ベルギーの出展者が「ベルジャン・ワッフル」として販売したのが大ヒット。
当時のアメリカ人には「ベルギー」という国名があまり馴染みがなかったため、「ブリュッセル・ワッフル」から名称を変更して販売したというエピソードもあります。
これを機にアメリカでもワッフル専門店が登場し、今日のようにさまざまなスタイルのワッフルが親しまれるようになりました。
世界各国のユニークなワッフル文化
実は世界中に、ワッフルに似た料理や文化が存在しています。
- ノルウェー:ハート型のワッフルが人気。薄くてやわらかく、ジャムやサワークリームをのせて食べられます。
- 香港:エッグワッフルと呼ばれる「鶏蛋仔(ガイダンジャイ)」が有名。球状のぷっくりとした見た目が特徴で、外はカリカリ、中はもちもちの食感です。
- 韓国:ワッフルにアイスクリームやチョコをたっぷりトッピングした「ワッフルデザート」が若者を中心に人気です。
- 日本:ふわふわのスポンジ生地にクリームを挟んだ和風ワッフルも多く、デパ地下やコンビニでもよく見かけます。
ワッフルのアレンジは国や地域によって実に多様で、それぞれの文化と食の嗜好が反映されています。
ワッフルの日があるって知ってた?
実は「ワッフルの日(Waffle Day)」という記念日が存在します。スウェーデンでは毎年3月25日が「ヴォッフルダゲン(Våffeldagen)」とされており、ワッフルを食べる習慣があります。
この日はもともと「聖母マリアの受胎告知の日」だったのですが、スウェーデン語の「Vårfrudagen(我らが貴婦人の日)」が「Våffeldagen(ワッフルの日)」と音が似ていたことから、ワッフルを食べる日になったのだとか。
ユーモアのある由来ですが、今ではすっかり春の定番イベントとして定着しています。
実は栄養バランスも考えられるワッフル
ワッフルはスイーツとしてだけでなく、栄養バランスを意識した「健康ワッフル」も注目を集めています。
例えば、全粒粉やオートミールを使ったワッフルは食物繊維が豊富で、血糖値の上昇も穏やかになります。豆乳やアーモンドミルクを使ったヴィーガン仕様のワッフルも人気です。
最近では、たんぱく質が摂れるプロテイン入りのワッフルや、低糖質ワッフルなど、ダイエット中の方やアスリート向けのレシピも登場しています。甘さ控えめのレシピで朝食にもピッタリです。
ワッフルはアートにもなる?
ユニークな例として、ワッフルを使った「フードアート」も人気です。格子模様を活かして、顔を描いたり、果物やクリームで動物の姿を作ったりと、子どもにも大人気。
また、「ワッフル・ケーキ」や「ワッフル・タワー」といったインスタ映えスイーツも多く、見た目のインパクトで話題を呼んでいます。
季節のイベント(バレンタインやハロウィンなど)に合わせたアレンジも楽しまれており、ワッフルは「食べる芸術」としても注目されています。
まとめ
一見シンプルな焼き菓子に見えるワッフルですが、その背景には意外な歴史や文化、世界中のバリエーションがあります。朝食として、スイーツとして、またヘルシーな食材としても応用が利く万能な存在です。
次にワッフルを食べるときには、この記事で紹介した雑学を思い出しながら味わってみてはいかがでしょうか?ちょっとした会話のネタにもなりますよ。


