知らなきゃ損するみょうがに関する面白い雑学まとめ！昔の言い伝えから栄養、名前の由来まで徹底解説

みょうがは薬味としてお馴染みの食材ですが、実はその背後には驚くべき歴史やユニークな雑学が詰まっています。この記事では、みょうがにまつわる興味深いエピソードや意外な事実を幅広くご紹介します。読み終わる頃には、あなたもみょうが博士になれるかもしれません。

みょうがを食べると物忘れする？不思議な言い伝えの正体

昔から「みょうがを食べると物忘れする」と言われることがあります。これは日本に古くからある迷信の一つです。なぜこんな言い伝えが生まれたのかというと、仏教の伝説に由来しています。

釈迦の弟子である周利槃特（しゅりはんどく）は、極端に物忘れが激しい人物として知られていました。彼の墓の周辺にみょうがが群生していたことから、「みょうが＝物忘れ」の象徴とされるようになったのです。

しかし、実際にはみょうがに記憶力を低下させる成分は含まれていません。むしろ、後述するように健康に良い栄養素がたくさん含まれています。

「みょうが」という名前も、仏教に由来するという説があります。「妙香（みょうこう）」という言葉が転じて「みょうが」になったという説や、「名香（みょうが）」が訛って「みょうが」になったとする説も存在します。

香りの強さから「香りの妙（たえ）なるもの＝妙香」と表現されたともいわれており、いずれもみょうがの持つ独特な香りを尊重した名付けだったようです。

みょうがの特徴といえば、あの爽やかでピリッとした香りです。この香りの成分は「α-ピネン」や「カンフェン」などの精油成分で構成されています。これらの香り成分にはリラックス効果や消化促進作用、さらには食欲増進の効果があるといわれています。

夏場にそうめんなどの薬味として好まれるのも、暑さで食欲が落ちたときにみょうがの香りが刺激となって、食欲を引き出してくれるからかもしれません。

みょうがにはビタミンK、カリウム、食物繊維などが含まれており、健康維持にも一役買っています。とくに注目すべきなのは、抗酸化作用をもつポリフェノールの一種である「アントシアニン」です。みょうがの赤紫色の色素はこのアントシアニンによるもので、目の健康やアンチエイジングに効果があるとされています。

また、みょうがはカロリーが非常に低く、ダイエット中の人にもおすすめの食材です。さらに、殺菌作用もあり、昔から風邪予防や食中毒対策にも活用されてきました。

みょうがは日本特有の食材で、世界中でもほとんど日本でしか食べられていない珍しい植物です。ショウガ科に属しており、ショウガと同じような地下茎を持ちますが、私たちが食べているのはその花蕾（からい）や若芽の部分です。

アジアの一部地域でもみょうがに似た植物は存在していますが、みょうがを食用として日常的に取り入れているのは日本が中心です。まさに「日本人の舌が育んだ野菜」といえるでしょう。

みょうがは比較的育てやすい植物でありながら、収穫にはちょっとしたコツが必要です。日陰を好むため、直射日光が当たる場所では育ちにくいという特徴があります。また、地下茎で増えるため、一度植えれば何年も収穫できるという利点もあります。

ただし、栽培場所によっては収穫時期にズレが出たり、風通しが悪いと病気になりやすいなどのデメリットもあるため、しっかりとした管理が必要です。

みょうがは薬味だけでなく、様々な料理に応用できます。たとえば、みょうがの天ぷらは香りが立ち、口の中でふんわり広がる上品な味わいが楽しめます。さらに、みょうがを刻んで冷奴にのせたり、味噌汁の具として使うのもおすすめです。

最近では、みょうがをピクルスにして保存食として楽しむ人も増えています。甘酢に漬けるだけで簡単にでき、色鮮やかで食卓の彩りにもなります。

みょうがは、その小さな姿からは想像もできないほど、奥深い歴史と豊かな栄養、そしてユニークな雑学に満ちた食材です。昔の言い伝えに笑いながら、香りや健康効果に感心し、料理に取り入れて楽しむ。そんな楽しみ方ができるのが、みょうがの魅力なのです。

これからみょうがを見かけたら、ただの薬味としてではなく、その背景にある文化や知恵にも思いを馳せてみてください。きっと、日々の食卓がもっと楽しくなることでしょう。