甘酸っぱくてジューシーな味わいが魅力のプラムは、日本でも夏の果物として親しまれています。しかし、その背景にある歴史や文化、さらには健康への効果など、実はあまり知られていない興味深い雑学がたくさんあります。今回は、プラムに関する面白い雑学をたっぷりとご紹介します。読むときっとプラムがもっと好きになりますよ。
プラムとスモモは同じもの?その違いとは
「プラム」と「スモモ」は、実は同じように見えて違いがあります。日本でよく見かけるスモモは、英語ではプラムと呼ばれることが多く、どちらもバラ科サクラ属の果物です。ただし、品種や呼び方に地域差があり、日本では酸味の強いものをスモモ、甘味が強いものをプラムと呼び分けることもあります。
欧米では「プラム=西洋スモモ」という扱いで、乾燥させると「プルーン」になります。つまり、プラムとスモモとプルーンはすべて親戚のような存在なのです。
世界中で愛されるプラムの歴史
プラムの栽培の歴史は非常に古く、紀元前数千年のメソポタミア文明にまでさかのぼるとされています。古代ローマ時代にはすでに栽培が盛んで、多くの品種が生み出されていました。
日本には、中国を経由して奈良時代頃に伝わったとされており、当時は薬用植物として重宝されていました。現在では全国各地で栽培されており、長野県や山梨県が主な産地です。
プラムの皮には驚きのパワーがある
プラムの皮には、実は高い抗酸化作用を持つポリフェノールが豊富に含まれています。特に「アントシアニン」と呼ばれる色素成分は、目の健康維持やアンチエイジングに効果があるといわれています。
皮ごと食べることで、ビタミンCや食物繊維も効率よく摂取できるため、プラムはとても栄養価の高い果物なのです。見た目がつややかで美しいのも、この成分のおかげです。
プラムの種には秘密のメッセージがある?
プラムを食べているときに出てくる種には、ちょっとした雑学があります。実は、プラムの種の中には「仁(じん)」と呼ばれる核があり、これには微量のアミグダリンという成分が含まれています。
この成分は、食べすぎると毒性を持つことがあるため注意が必要ですが、昔の人は種の中に薬効があると考えて利用していたともいわれています。ただし、現在では安全面から通常の食用には使われていません。
ドライフルーツにすると栄養価がさらにアップ
プラムを乾燥させると「プルーン」になりますが、この加工によって栄養価がさらに凝縮されます。特に鉄分やカリウム、食物繊維が豊富になり、便秘解消や貧血予防に役立つとされています。
市販のドライプルーンは、保存性も高く、おやつや料理の材料としても便利です。プラムをそのまま楽しむのもよいですが、乾燥させた形もぜひ取り入れてみてください。
プラムは美容と健康の強い味方
プラムには、ビタミンCやEが多く含まれており、肌の老化を防ぐ抗酸化作用があります。また、クエン酸も豊富に含まれているため、疲労回復や食欲増進にも効果的です。
さらに、低カロリーでありながら満足感のある甘さが特徴のため、ダイエット中の間食にもぴったりです。旬の時期には積極的に取り入れたい果物のひとつです。
プラムを使ったユニークな料理やデザート
プラムはそのまま食べても美味しいですが、調理しても大変優秀です。例えば、ジャムやコンポート、タルトなどのデザートにはもちろん、豚肉との相性も抜群で、甘酸っぱいソースにすると絶品です。
また、赤ワインと一緒に煮込んでソースにすることで、おもてなし料理にも使える一品に変身します。プラムの風味を生かしたレシピは、アレンジの幅が広いのも魅力です。
まとめ
プラムに関する面白い雑学を知ることで、これまで何気なく食べていた果物にも新たな魅力を感じられるのではないでしょうか。歴史や栄養、調理法にいたるまで、プラムには知れば知るほど奥深い世界が広がっています。
ぜひ、次にプラムを手に取るときには、その背景にあるストーリーも思い出してみてください。美味しくて健康にも良いプラムは、これからも私たちの食卓に欠かせない存在となるでしょう。