カレーといえば、多くの人が週に一度は食べると言われるほど、親しみのある料理です。家庭の味として、また専門店でのこだわりの一皿として、老若男女問わず愛され続けています。しかし、この一見シンプルな料理には、思わず「へぇ〜!」と言いたくなるような面白い雑学がたくさん隠されているのです。今回は、そんな「カレーに関する面白い雑学」をテーマに、カレーの意外な歴史や豆知識、美容効果まで、幅広くご紹介していきます。
日本のカレーはインド風じゃない?
多くの人が「カレー=インドの料理」と思っていますが、実は日本のカレーは、インドから直接伝わったものではありません。明治時代にイギリス経由で日本に伝わったため、日本のカレーは「イギリス風カレー」がルーツになっています。
イギリスでは、当時植民地だったインドのスパイス料理を現地の食文化に合わせてアレンジし、小麦粉でとろみをつけた「カレー・シチュー」として食べていました。これが日本に伝わり、ご飯にかけて食べるスタイルに進化したのです。
ルウは日本が生んだ発明だった?
カレールウは、今ではスーパーで当たり前のように買える便利なアイテムですが、実はこの「固形ルウ」の発明は日本独自の文化です。1950年代に、小麦粉と油、スパイスを固めた形のカレールウが登場し、瞬く間に家庭の定番となりました。
これにより、家庭でのカレー作りは格段に簡単になり、「今夜はカレーにしよう!」という選択肢がぐっと身近なものになったのです。
毎日カレーを食べる人がいる国がある?
実は、インドでは毎日カレーを食べる人が非常に多いです。ただし、ここでいう「カレー」とは日本で想像するようなルウのあるカレーライスではなく、「スパイスを使った煮込み料理」の総称です。
そのため、豆のカレー(ダル)、野菜のカレー、チキンカレーなど、毎日違う食材や味付けで食べられることもあり、インド人にとっては非常に多様な食文化の中心にある料理なのです。
カレーにはダイエット効果がある?
カレーに含まれるターメリック(ウコン)には、肝機能を高める作用や抗酸化作用があります。また、辛味成分であるカプサイシンには代謝を促進させる働きがあるため、スパイシーなカレーは体を温めて脂肪燃焼にも一役買うとされています。
もちろん食べすぎては本末転倒ですが、適量のカレーはダイエットや美容にもプラスになるというのは、嬉しい情報ですね。
福神漬けとカレーの意外な関係
日本のカレーに添えられている「福神漬け」。この漬物、実はカレーとの相性を考えて作られたものではありません。元々はご飯のお供として食べられていた福神漬けが、たまたまカレー屋で一緒に提供されたことから人気が出て、今では定番の組み合わせとなったのです。
一方で、関西地方では「らっきょう」を添えることが多く、地域によって好みが分かれるのも面白い特徴です。
日本で一番カレーを食べているのはどこ?
意外かもしれませんが、日本で一番カレーの消費量が多い都市は「新潟県」だと言われています。理由としては、雪国であることから保存がきくルウのカレーが重宝され、また学校給食での提供頻度も高かったことが背景にあるとされています。
地域ごとに見ても、家庭の味や好みが大きく異なるのがカレーの面白いところです。
海軍カレーの誕生秘話
「海軍カレー」という名前を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。実は、これは日本海軍が毎週金曜日にカレーを出していたという歴史に基づいています。
これは、長い航海で曜日感覚を失わないようにするための工夫のひとつで、カレーが金曜日に提供されることで「今日は金曜か」と乗組員が実感できるようにしていたのです。今では横須賀などでご当地グルメとして提供され、観光資源にもなっています。
カレーうどんは関西生まれ?
カレーライスに並ぶ人気メニューのひとつ「カレーうどん」は、実は関西地方が発祥とされています。明治末期、大阪のそば屋が余ったカレーとだしを混ぜて提供したことが始まりとされ、そこから全国へと広がっていきました。
だし文化とスパイスの融合という、日本ならではの発想が今や定番メニューに進化したのです。
まとめ
カレーは単なる“料理”ではなく、世界中で進化を続けてきた食文化そのものと言えます。日本で愛されているカレーにも、実はたくさんの面白い歴史や雑学が隠されていました。インドからイギリス、そして日本へと渡ってきたスパイスの物語、家庭の味として定着するまでの工夫、さらには健康や地域文化とのつながり。
身近にあるからこそ見逃しがちな「カレーの雑学」。この記事を通して、次にカレーを食べるときに少しだけ深く味わってみたくなったのではないでしょうか。カレーの奥深さを知れば知るほど、ますますその魅力にハマってしまいますよ。