夏野菜の代表格として知られるズッキーニは、見た目がキュウリに似ていることから、意外と誤解されていることも多い野菜です。しかし、ズッキーニには驚くような歴史や栄養の秘密、さらには世界中でのユニークな使われ方など、知れば知るほど面白い雑学がたくさん詰まっています。この記事では、ズッキーニに関する面白い雑学をたっぷりとご紹介し、その魅力に迫っていきます。
ズッキーニはキュウリではなくカボチャの仲間
ズッキーニはその見た目から、キュウリの一種だと思われがちですが、実はカボチャの仲間です。正確にはペポカボチャという品種群に属しており、カボチャの一種であるにもかかわらず、熟す前の若い実を食べる野菜です。つまり、ズッキーニは「未熟果」を食べるカボチャなのです。
カボチャと聞くとホクホクした甘い食感を思い浮かべるかもしれませんが、ズッキーニは水分が多く、淡白な味わいが特徴です。そのため、どんな料理にも合わせやすい万能野菜として世界中で重宝されています。
イタリアが原産地！名前の由来にも注目
ズッキーニはイタリアが原産地で、名前もイタリア語の「zucchina（ズッキーナ）」が語源です。zucchinaは小さなカボチャという意味で、「-ina」はイタリア語で「小さい」を表す接尾辞です。英語圏では「ズッキーニ」として定着していますが、イギリスでは「コジェット（courgette）」と呼ばれることが一般的です。
このように、地域によって呼び名が違うのもズッキーニの面白いポイントです。フランス語の「courgette」はイギリス英語にも採用されており、ヨーロッパでは「コジェット派」と「ズッキーニ派」に分かれているのもユニークですね。
ズッキーニの栄養は意外とスゴイ！低カロリーで栄養豊富
ズッキーニは約95％が水分でできており、非常に低カロリーな野菜です。ダイエット中の方にもおすすめで、100gあたり約15kcalほどしかありません。しかし、その中にはビタミンCやカリウム、葉酸、食物繊維など、体にうれしい栄養素が豊富に含まれています。
特に注目したいのはカリウムの含有量です。カリウムは体内の余分な塩分を排出する働きがあり、むくみ解消や高血圧予防にも効果的です。また、皮の部分に多くの栄養が含まれているため、できるだけ皮ごと食べるのがおすすめです。
ズッキーニの花も食べられる！？フラワー料理の魅力
ズッキーニの雑学の中でも特に驚かれるのが、「花も食べられる」という点です。ズッキーニの花は「ズッキーニフラワー」と呼ばれ、ヨーロッパでは高級食材として扱われています。
イタリアやフランスでは、ズッキーニの花にリコッタチーズやアンチョビを詰めてフリットにする料理が人気です。花の見た目が美しく、料理に使うと華やかさが増すため、パーティー料理などにもぴったりです。繊細でほのかな甘みがあり、ズッキーニの実とはまた違った味わいが楽しめます。
ズッキーニの保存方法と注意点
ズッキーニは比較的日持ちする野菜ですが、正しい保存方法を知っておくことでより長く美味しさを保つことができます。ズッキーニは冷蔵庫の野菜室で、新聞紙やキッチンペーパーに包んで保存するのが理想的です。冷えすぎると水分が抜けてしまうため、低温すぎる場所は避けましょう。
また、ズッキーニを生で食べる際には注意が必要です。ズッキーニには「ククルビタシン」という苦味成分がごく微量含まれており、ごくまれに強い苦味を感じる個体があります。もし強い苦味を感じた場合は、食べるのをやめたほうがよいです。
ズッキーニは炒めても煮ても焼いてもおいしい万能選手
ズッキーニは、調理法を選ばない万能野菜です。炒め物、グリル、煮込み、スープ、揚げ物、さらにはラタトゥイユやカレー、パスタなど、さまざまな料理に使えます。火を通すとやわらかくなり、味がしみやすくなるため、味付けの幅も広がります。
また、ズッキーニをスライスしてピザの具材にしたり、細く切ってパスタの代わりにしたりと、グルテンフリーの代替食品としても注目されています。ズッキーニのレシピは無限大と言えるほどバリエーションが豊富です。
ズッキーニの日がある！？6月27日はズッキーニの日
日本ではあまり知られていませんが、6月27日は「ズッキーニの日」とされています。これは夏野菜としてズッキーニの旬が6月から始まることにちなんで定められた記念日で、この時期にはズッキーニを使ったレシピやフェアが紹介されることもあります。
野菜に記念日があるのは珍しくはありませんが、ズッキーニのような比較的新しい野菜にもこうした日があるのは、食文化としての広がりを感じさせます。
まとめ
ズッキーニは、カボチャの仲間でありながら、淡白な味わいと使い勝手の良さで世界中の料理に取り入れられている万能野菜です。その起源や名前の由来、花まで食べられる点、そして低カロリーで栄養豊富という特徴など、ズッキーニには面白い雑学がたくさん詰まっています。今後はぜひ、ズッキーニの魅力を再発見し、日々の料理に活かしてみてください。
